アーシュラ・K・ル=グウィン(訳:谷垣暁美)『なつかしく謎めいて』 Amazon

飛行場の固い椅子に腰かけて飛行機(Plane)を待つ女性が偶然発見した、異なる次元(Plane)への移動法により、奇妙な世界にジャンプできるようになった「私」の異世界探訪記。そこにいるのは、沈黙する人々、鳥のように大陸を渡る人々、夢を共有する人々、…

『ゲド戦記』映画化

初心者のための『ゲド戦記』講座(Exciteブックス) うーむ。映画化される『さいはての島へ』Amazonの書影使ったほうがよかったかな。でも読むなら1巻からだろうし。

町田康『告白』 Amazon

↑で書きたいことは書いちゃいましたが、町田康『告白』は掛け値なしの傑作なので読むべし。どうも世界とうまくいかんなーと感じている方は全員必読の書であります。「河内十人斬り」モチーフに小説書くとしたら、町田康以上の適任者はいませんね。 村のアウ…

マンガばかり読んでるとバカになる

第32回 我、思うゆえにおおまちがい対決! 『最強伝説黒沢』vs『告白』 すごいかんちがいをしていて、今回で終わりだとばっかり思ってた。ということでこの連載は次回最終回となります。

山名沢湖『委員長お手をどうぞ』2巻 Amazon

史上初の委員長オンリーマンガ、堂々の完結!(Exciteブックス) 完結巻。しまった、来年1月に『レモネードBOOKS』、2月には『でりつま』の3ヶ月連続刊行だってこと書くの忘れた。ところで、山名さんのお知り合いの方はさまざまな形でモデルにされてる可…

マーガレット・ミラー(訳:汀一弘)『マーメイド』 Amazon

弁護士のトム・アラゴンは事務所で少女を迎えた。クリーオウと名乗るその少女は22歳という年齢にしては幼く見えた。彼女は知恵遅れだった。さしたる相談事項もなく、謎めいた台詞だけを残して彼女は去っていった。そして数日後、クリーオウが失踪したという…

川又千秋『幻詩狩り』 Amazon

1948年のパリ。アンドレ・ブルトンはフー・メイなる青年の生みだした詩に驚愕していた。「異界」と名付けられたその詩は、文字通り読者をどこか別の世界に誘う力を持っていたのだ。シュルレアリストたちを破滅に追い込んだ「幻詩」が東京に姿をあらわす。 『…

アンディ・ライリー『自殺うさぎの本』 Amazon

むやみに死んじゃううさぎたち(Exciteブックス) 忘年会などのプレゼント交換にということでしたら、ペーパーバックじゃなくてもっとかっちりした造本のほうがいいかな、と思ったんですが『The Book of Bunny Suicides』のハードカバー版は品切れなのか、ひ…

アナゴさん(音が出ますよ)

メモ。設定では27歳なのか。

川又千秋『夢の言葉・言葉の夢』入手困難

1973年7月から翌74年12月までSFマガジンに連載された文章をまとめたもの。「僕にとって苦闘の記録」と前書きにあるように、序盤、中盤、終盤で、文章と内容がぜんぜん変わる。試行錯誤の過程が見て取れます。序盤は気負いすぎ、終盤は飛躍しまくりでカオスみ…

東野圭吾『容疑者Xの献身』Amazon

『容疑者Xの献身』は本格ミステリか?(Exciteブックス) 「容疑者Xの真相」については恣意的解釈による一種のギャグだと思うけれど、それ以外の二階堂氏の主張についてはおおむね妥当でしょう。ただし、「二番目は、その作品を書く作家に、本格魂があるかど…

道尾秀介『向日葵の咲かない夏』 Amazon

終業式の日、小学4年のミチオが学校を休んだS君の家にプリントを届けに行くと、S君は首を吊っていた。驚いたミチオから報告を受けた担任の岩村先生と警察が現場に駆けつけると、なぜか死体は消えていた。事件から1週間が過ぎたある日、どこからかS君の…

マンガばかり読んでるとバカになる

第31回 ダメ・スパイラル対決! 『NHKにようこそ!』vs『四畳半神話大系』 kashmirさんイラストはいろいろ意味深だなあ。いや、遠いむかしのこと、メビウスひみつきちという名前のサイトをやっていたんですよ。内容的にはほとんど同じですけど。それから…

トルクTORQUE Amazon

dvd

trailer(注:音が出ます) 新田五郎さんmixiのレビューで最高すぎるとか書かれていたんで気になって視聴。なるほど、これは楽しい。 すんごいバイク乗り・フォードが街に帰ってきた。ドラッグ密売容疑をかけられたフォードは、周囲の人間に迷惑をかけられな…

吉村萬壱『バースト・ゾーン 爆裂地区』 Amazon

テロリン殲滅! 戦意高揚のメッセージが四六時中流れ、テロリンらしき人間は民衆のリンチで惨殺される。続発する大規模テロに国民は疲弊し、次第に狂気の度合いを高めていった。国家の威信をかけた「神充プロジェクト」のため、それぞれの思惑から大陸の「地…

遠藤徹『弁頭屋』 Amazon

生理的嫌悪感(おもに吐き気)に訴えるグロホラー書かせたら遠藤徹はやはり凄いんですが、奇想+鬼畜アイデア一本でごり押ししないのはなぜなんでしょうか? そうしたほうが絶対インパクト強烈になるのに。前作『姉飼』(Amazon)表題作の祠部矢だの海老巣だの…

かりあげクントリビュート増刊 漫画アクション12/28増刊

江口寿史、臼井儀人、高口里純、こうの史代、田中圭一が描く『かりあげクン』とは?(Exciteブックス) 存外おもしろい。田中圭一はなぜ手塚治虫画で描いているのか。さそうあきらと郷田マモラは怖すぎる。

ハリー・ポッターと炎のゴブレット

http://harrypotter.warnerbros.co.jp/gobletoffire/ (注:音が出ます) 本当は日曜日に観てきました。最近ばたばたしてて更新がままならん。 魔法学校の交流戦みたいなのがホグワーツ校で開かれて、ロシアンなマッチョ校とお嬢さまな女子高の代表たちがや…

マンガばかり読んでるとバカになる

第30回 マンガも小説も奇なり対決! 『SOIL』vs『ユージニア』 黒沢清の撮った『SOIL』はマジで観たいです。

ヘリオテロリズム vol.03 読切作品感想

さあダメ出しの時間だよ! 心に棚を作って、容赦なくいく。 作品詳細については→ここらへん参照のこと。→通信販売 「ピギィ・オルタナティヴ2047[次々と豚]」素晴城路安(id:hey11pop) 印象的なフレーズを作りだす才能は群を抜いている。前作の「メタオナニ…

マンガばかり読んでるとバカになる

第29回 愛と情熱の指揮者対決! 『マエストロ』vs『寒冷前線コンダクター』 どちらも、天才肌の指揮者がコンサートマスターに情熱の真剣勝負を仕掛けるお話ではありますね。わはは。本文中でもふれてますが、『マエストロ』のウェブ連載、はじまってますよん…

領布

http://www.google.com/search?hl=ja&lr=lang_ja&ie=UTF-8&oe=UTF-8&q=%E9%A0%98%E5%B8%83&num=50 http://www.tt.rim.or.jp/~rudyard/jiji007.html 誤字だったのか。辞書にないよなあ、と不思議に思っていた。

桜色ハミングディスタンス

桜庭一樹×桜坂洋の期間限定ユニット「blackcherry bob」による合作小説。第4回文学フリマで頒布されました。奇数章を桜庭一樹が、偶数章を桜坂洋が担当してるものだとばかり思ってたんですが、往復書簡ページ参照したら、自分担当でないテキストもどんどん…

奇談

http://www.kidan.jp/index2.html 原作「生命の木」は少年ジャンプ掲載の1話分、たかだか30ページにすぎないエピソードなわけですが(ただし凝縮レベルはものすごい)、それを長編映画化しようとしてかなり無理矢理になってます。わかりやすく言えば、藤澤…

ついでといってはなんですが

アップルのiMac G5欲しい!

ヘリオテロリズム vol.03

編集・デザインをそらけいさん(id:helioterrorism)が担当した創作系小説同人誌。その第3号が11/20に開催される第4回文学フリマ(http://bungaku.webin.jp/)で頒布されます。 サークル名は「ヘリオテロリズム」(スペース:B-37)。読み切り短篇小説×10篇+…

マンガばかり読んでるとバカになる

第28回 着ぐるみ世界対決! 『ドロヘドロ』vs『さらば、愛しき鈎爪』 カイマンがトカゲの着ぐるみ着てるみたいで、ヴィンセントがヒトの着ぐるみ着て……といういわば表裏対決なんですが、ちょっと無理がありすぎるかな。ところで『ドロヘドロ』は本当に好きな…

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第27回 諸星大二郎対決! 『稗田のモノ語り 魔障ヶ岳』vs『キョウコのキョウは恐怖の恐』 『妖怪ハンター』 天の巻ISBN:4086183919 地の巻ISBN:4086183900 文庫版じゃなくて大判サイズで出してくれたほうがいいのに。

マンガばかり読んでるとバカになる

第26回 ト、トレビアーン、発酵食品対決!『もやしもん』vs『沼地のある森を抜けて』 梨木香歩はもうすこしぬか漬けそのものに対する愛を書くべきだと思われました。

マンガばかり読んでるとバカになる

第25回 超能力者はつらいよ対決!『絶対可憐チルドレン』vs『七瀬ふたたび』 古橋秀之の新刊『ある日、爆弾が落ちてきて』ISBN:4840231826、お久しぶり対決! にしようかと考えたんですが、ちょっと無礼な気がしてやめました。