遠藤徹『弁頭屋』 Amazon

生理的嫌悪感(おもに吐き気)に訴えるグロホラー書かせたら遠藤徹はやはり凄いんですが、奇想+鬼畜アイデア一本でごり押ししないのはなぜなんでしょうか? そうしたほうが絶対インパクト強烈になるのに。前作『姉飼』(Amazon)表題作の祠部矢だの海老巣だのと同様、今回の表題作「弁頭屋」でもほとんど意味があるとは(そして効果的とも)思えないテロだの徴兵制だのあって、よーわからん。家電と恋する人間たちを描いた「カデンツァ」くらい直球展開でもいいのに、と思うのでした。いろいろ盛り込みたいのかなあ。