僕の考えるブログ文章術 第4回:叩かれると痛い

米光一成さんの連載「ブログ文章術」:http://blog.excite.co.jp/blog-jutsu/979930/
を読んでふと思うところを書いていたはずなのですが……。

前回、第3回の結論は「ブロガーが最も身に着けるべき技術はリスク回避の技術だ」でした。この場合の「リスク回避の技術」とは「叩かれにくいエントリの作成技術」であります。

叩かれると凹む

当たり前ですね。
しかし、「叩き」はブロガーにとって死の病であります。ブログ主のモチベーションが下落した瞬間、更新頻度は落ち、早晩ブログは寂れていきます。
何を書いてもまず叩かれないSNSというぬるま湯環境が用意されている昨今ではなおさらのこと。叩かれ続けても表で更新したいという強靭な意志を持つ人の数はそれほど多くないでしょう。

ウェブ技術の向上により、自分の文章に対する反応がダイレクトに返ってくるようになったのも諸刃の剣といえます。掲示板を使ったやりとりがメインだった一昔前は、書かれた文章と読者の反応がある場所は乖離していました。鬱陶しい粘着コメントが連続したとしても、時が過ぎればログは流れていきます。最悪の場合は掲示板リセットという大技が使えました。

しかし現在では、各エントリについて、コメント欄、トラックバックが不可分に結びついています。切り離せません。削除しない限り、数ヶ月、いや数年の後も読者の反応はそのまま残ります。
設定により「このエントリーを含むブックマーク」アイコンを表示可能なはてなダイアリーの場合、反応はさらにダイレクトです。自分のエントリに対するブックマーク数が増えていくのを見るのは喜びですが、[これはひどい]タグがついてたりすると気分はもう地の底です。

というエントリもありますが、はてなブックマークという場は読者の反応をより過激な方向へと加速させてしまう側面もあるようです。ということで思い当たる節のある方は、多少手加減してあげてください。あなたの率直過ぎる感想はたぶん、あなたが考えている以上に相手を凹ませているはずです。


幸福な錯覚の終わり

さて、アクセス数だけがサイトの人気バロメーターであり、アクセス解析を通じてでしか人の流れがわからなかった時代はある意味幸福だったのかもしれません。漠然としか自サイトの評判を知ることができず(アクセス解析入れなければなおさらのこと)おかげで折られなかった天狗の鼻も数多かったと思うからです。それが結果として功を奏したこともあったでしょう。

叩かれるのは内容に問題があるからでは?
たしかに、そういうケースも少なくありません。しかし逆のケースとして、人気の高いブログ(サイト)にもアンチが一定のパーセンテージ存在し、アンチ自体の総数でいえば、さほど変わりはなかったりするのです。

ちなみにこのサイト、更新再開してからのアクセス数は2,000〜3,000/dayあります。そして、この総数のうち少なくとも5%くらいはアンチの人なんじゃないかと踏んでます。ブログ論続けてる期間、そのパーセンテージは少しずつ上昇していくんじゃないかという気もします。1,500人くらいがリピーターだとして、最終的には100人弱くらいのアンチ読者を抱えることになるかもしれません。「嫌いだったら読まなきゃいいのに」という意見もありますが、「それでもやっぱり気になる」のが人間の感情だという気もします。

そして、そのうちの5〜6人が戦略的に長文批判コメントを並べるなり、ブックマークで叩いたりを続ければ、たぶん更新を続けるためのモチベーションは維持できなくなります。休止期間含め、かれこれ6年間サイトを更新し、ネットに文章を発表し続けてきた自分ですらそうなのですから、耐性のない人間にはなおさらでしょう。

ブログサービスなどの充実によりネットに文章をアップするまでの敷居は低くなりましたが、感受性の高すぎる人間にとって、ネットという空間はよりいっそう厳しい場になった気もします。

うーん、また予定が狂った。遅々として進みません。次回、第5回は「叩かれないための技術」の一助として、

  • 毒にも薬にもならないことを書こう
  • 自分のことは書かない
  • 書きたいことも書かない

のどれかを予定しています。→第5回:誤読は止められない