西條奈加『金春屋ゴメス』

金春屋ゴメス

金春屋ゴメス

第17回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。
時は21世紀。300倍の難関を潜り抜け、鎖国中の独立国家「江戸国」に入国がかなったのは大学生の辰次郎、元外資系勤務の時代劇オタク・松吉、海外旅行マニアの奈美。しかし、その頃「江戸国」では致死率100%の疫病「鬼赤痢」が猛威を振るい始めていた。「金春屋ゴメス」こと長崎奉行馬込播磨守のもと、辰次郎は「鬼赤痢」の謎を追うが……?
バーチャル江戸を舞台にした素人捕り物帖。良くも悪くも手堅くまとまっております。ゴメスがあんなキャラだけにもっと物語が暴走していくかと思ったら、そうでもなかった。ファンタジーというよりは異世界ミステリとして読むのがよさそうです。