秋山瑞人『ミナミノミナミノ』

mhk2005-01-11

ISBN:4840229147
静かな南の島でひとり勉強の予定がほとんど島流しの憂き目に遭った男子中学生が不思議少女と出会う。ほかの連中もなんか変だ。何か隠している。
イリヤコンビふたたび。本当にふたたび。起承転結の起に至ってないかもしれない序章レベルの展開なんでストーリーについてあーだこーだいっても仕方なさそう。内気な男子中学生と世間知らずでミステリアスな美少女という組み合わせも物語の語り口もほとんど変わらないんで、ビックリします。南国ものかと思ったら離島ものなんで微妙に閉塞した雰囲気についても同じ。イリヤのアナザーサイドだったらどうしよう。
秋山瑞人=ショック小説家と認識していたんですが、この巻の内容に関してはきわめてマイルド。カンフーのキャラがもっと立ってたほうがよかったかも。渡瀬草一郎『パラサイトムーン』1巻読んだあとの感覚とさも似たりという気もして、続刊出ないことにはまだなんともいえません。