歌野晶午『女王様と私』

女王様と私

女王様と私

ロリ・オタ・プーでパラサイト、(ほぼ)ヒッキーな真藤数馬。理想の妹・絵夢とふたりだけの閉じた世界に生きていた。そんな彼の世界に思わぬ闖入者「女王様」があらわれた。罵倒と暴力で数馬の上に君臨する「女王様」。しかし、数馬は「女王様」との奇妙な関係にひそかな悦びを感じ始めるのだった……。
いかにもいまの歌野晶午が書きそうなお話。リーダビリティ高く、これもまた一気読み必至ですね。扱われている事件と数馬サイドとの距離感が面白いです。もうちょっと緻密なほうが好みではあるんですが、設定上の理由からそれは無理なのかなあ。しかし、ネタバラシを避けようとするとひじょうに書きにくい作品であります。