伊坂幸太郎『チルドレン』

mhk2005-01-14

ISBN:4062124424
今ごろ読む。陣内という破天荒キャラを中心とした連作集。ゆるいけど楽しい。一般向けにはこれぐらいがちょうどいいのかもしれません。収録順にも意味があるので単行本の最初から読んでいくと吉。
ラストで明らかになる物語の全体像についてはさほどたいしたことないので、比較的構造が似てる、米澤穂信春期限定いちごタルト事件』(→感想)のほうがどちらかといえば興味深かったかも。ミステリとして読んでサプライズを求めるか、普通小説として読んで、ああなるほど、と思うかの好みの問題だとは思います。
音楽が鍵となる物語がこれだけ多いにもかかわらず、どいつもこいつもCD買わなそうなキャラばっかりなのが伊坂作品の不思議なところ。本筋に関係なくマニアックな音楽ばかり聴いてそうなキャラが出てくる殊能将之作品とは正反対であります。ボブ・ディラン好きだっても、たぶん2〜3枚しかCD持ってないですよ!